「米は五穀の王様」と謳った、
台湾出身の創業者・高村健民が、
神戸の地でビーフンづくりを始めたのが1950年。
今も変わらず米100%を貫く「ケンミンビーフン」と、
人気シェフによるセッションが始動します!
和洋中さまざまなジャンルで活躍する
トップシェフたちが考える、
ビーフンの新たな可能性とは?
70年の時を経た今。
ビーフンの新たな世界の幕開けです。
ケンミン食品・高村祐輝による、
トップシェフ対談シリーズ。
第4回目は、京都『リョウリヤ ステファン パンテル』
店主・ステファン パンテルさんです。
「ビーフンは、私の中の食文化になかった食材。
ですから、世界がぐんと広がりました」と、
フランス出身、日本在住20年目を迎えたステファンシェフは話します。
日仏の食文化、さらには自身の閃きをクロスさせた
唯一無二のビーフン料理を生み出す、
そのクリエーションに迫りました。
しっかり茹でてもコシが強いビーフンは
味を重ねるフランス料理と相性がいい。
高村 今日は、ステファンシェフにしか引き出せない、ビーフンの可能性を教えていただきました。改めまして、ありがとうございました。
ステファン そう言っていただけてホッとしましたよ。実は今まで、ビーフンを使ったことがありませんでした。僕にとっては未知の食材。だからこそ、イマジネーションが膨らんだのです。
高村 私としましても、初めて見るビーフンの調理法ばかりで、興奮の連続でした。1品目「ビーフンのガレット」は、円形状に象ったビーフンの、底面のカリッと感、そして中のフワッと感…。ビーフンのさまざまな食感を幾層にも楽しむことができ、驚きでした。
ステファン ありがとうございます。ガレットといえば、日本では蕎麦粉で作ったクレープをイメージしますけれど。フランスでは、素材を丸い形状にして調理したものをガレットと呼び、前菜からスイーツまで種類はさまざまです。
高村 ビーフンをガレットにされようと思ったきっかけはありましたか?
ステファン 私は、一つの料理の中にいろんな食材の、食感のコントラストを持たせるのが好きです。今回は、ビーフンならではのさまざまな表情を表現したいな、と。そこで、茹でた後にじっくりと焼いてみてはどうだろう…と考えました。