「ビーフンに出会って、新しい食材を手に入れた感覚」。
そう米村昌泰シェフは語ります。
茹で加減も、味の含ませ方も自在に変えられるため「料理の幅に広がりが出る」とも。
今回、考案いただいた2品のビーフン・メニューは「お好み焼き」と「リゾット」。
馴染みある料理名からは想像もつかない、米村シェフの発想が随所に光ります。
椎茸のビーフンお好み焼き
米村シェフ曰く「モダン焼きの発想で」肉厚の椎茸に、お好み焼きの生地で和えたビーフンを盛り込みました。
ビーフンのぷるんとした独特の食感、椎茸のジューシーさ、コク深いソースがハーモニーを奏でます。
- お米100%ビーフン
- 50g
- 椎茸(大)
- 2個(石づきを除く)
- 小麦粉
- 25g
- 大和芋
- 30g
- 和出汁
- 45cc
- 長ネギ(小口切り)
- 50g
- 干し桜エビ
- 3g
- 紅ショウガ
- 5g
- サラダ油
- 大さじ1杯
- フォン・ド・ヴォー
(市販のデミグラスソースで代用可能) - 100g
- マスタード
(フォン・ド・ヴォーと混ぜ合わせる) - 10g
- 醤油
- 5cc
- 赤ワイン
- 20cc
- マイクロコリアンダー
- 適量
- 合わせ醤油(濃口8:みりん2)
→仕上げの表面に塗る用 - 適量
このレシピで使用した商品
鍋にたっぷりの湯を沸かし、ビーフンを6分茹でる。ザルに上げ、氷水の中で揉み洗いして締め、水気を切る。
ボウルに小麦粉と、すりおろした大和芋、和出汁を入れて混ぜ生地を作る。半量を1のビーフンを入れて混ぜ合わせる。
ビーフンと生地が絡みもったりする状態に。きれいに混ざらなくてOK
残り半量の生地に小口切りにした長ネギを入れ、混ぜ合わせる。
椎茸のくぼみに3の生地を流し込み、干し桜エビ、紅ショウガをのせる。その上に、2の生地をフォークなどで巻いて載せる。
椎茸は厚みがある大きいサイズのものを。
フライパンにサラダ油を入れ中火にかけ、4の椎茸の傘を底にして焼く。
残りの生地を、ビーフンの上に盛ることで(各大さじ1/2)崩れにくい。
5を焼き始めて約1分後に裏返し、さらに約1分、生地側の表面を軽く焼き固める。
6を200℃のオーブンに入れ5〜6分加熱する。
再びガス火で加熱する。7の椎茸を裏返して(ビーフンの面を上に)弱〜中火で焼き、椎茸の水分が出てきたら裏返す。底面の生地に焼き色がつき、バシッと固まれば火から外す。
椎茸を焼きすぎると水分で出すぎて、フニャっとなるので注意。
椎茸の面を焼いた後、裏返して焼くことで椎茸のジュ*をビーフンに移す。
*ジュ … jus(仏)肉の焼き汁、だし汁、焼き汁、煮汁などのこと
8の端を切り、さらに半分にカット。フォン・ド・ヴォーを敷いた皿に盛り、断面に醤油を塗る。マイクロコリアンダーをあしらう。
ビーフンのリゾット
焼きカマス添え
ビーフンと米の「Wリゾット」です。
鶏ブイヨンや湯葉の旨みを吸ったビーフンはツルッと舌の上で踊り、米は少し歯ごたえありふっくら。
サフランの上品な香り、焼きカマスの旨み…と味わいの広がりも楽しい。
- ビーフン
- 30g
- タコ糸
- 適宜
- リゾット用の米
- 30g
- 鶏ブイヨン
- 200cc
- 生クリーム
- 20cc
- サフラン
- 少量
- 汲み上げ湯葉
- 20g
- フォアグラ
- 15g
- カマス
- 半身
- フォン・ド・ヴォー
(市販のデミグラスソースで代用可能) - 100g
- 赤ワイン
- 20cc
- 柚子胡椒
- 10g
- 種紫蘇、マーシュ
- 各適量
- 黒胡椒
- 適量お好みで
このレシピで使用した商品
ボウルにフォンドヴォー、赤ワイン、柚子胡椒を入れ混ぜ合わせて赤ワインソースとする。
リゾット用の米は予め半炊きの状態を用意。米1合、和出汁120cc、薄口醤油5cc、みりん3cc、サフラン0.5g(全て分量外)を炊飯する。
ビーフンの端1箇所をタコ糸で縛る。鍋にたっぷりの湯を沸かし、ビーフンを3分茹でる。流水で締めた後、水気を切り、2cm幅に切る。
ビーフンの長さを均一にすることで、舌触りや食感を揃える。
リゾットを作る。下ごしらえしたリゾット用の米30gと鶏ブイヨン半量(100cc)、生クリーム半量(10cc)、サフランを入れ火にかける。水分がなくなってきたところで、残りの鶏ブイヨンと汲み上げ湯葉、生クリーム、1のビーフンを入れて炊く。途中、煮詰まりそうになれば、鶏ブイヨンを加えて調整。もったりとしてきたら完成。仕上げに黒胡椒を振る。
リゾットとビーフンから出る程よい粘りと、湯葉、生クリームの油分、ダシをしっかり乳化させる。
別のフライパンを中火にかけフォアグラを入れる。表面にうっすら焼き色がつくまで両面をソテーする。
フォアグラのコクをソースの代わりに。
カマスの表面をバーナーで軽く炙る。
バーナーがない場合は、オーブントースターや魚焼きグリルでもOK。
カマスがない場合はアジや鯛など好みの魚で代用可能。
器に2のビーフンリゾットを盛り、3のフォアグラを添える。赤ワインソースを少量かけ、4のカマスをのせる。刻んだ穂紫蘇、マーシュをあしらい完成。